NZCEL（New Zealand Certificate in English Language）は、ニュージーランドで大学・専門学校進学に広く用いられる英語資格です。IELTSのように一発試験で評価されるのではなく、授業・課題・総合評価で英語力を判断するため、確実に力を伸ばしながら進学を目指せるのが特徴です。本記事では、NZCELの特徴やIELTSとの違い、大学進学におけるメリットをわかりやすく解説します。
NZCELとは？
NZCEL（New Zealand Certificate in English Language）は、ニュージーランド政府が公式に認定している英語資格です。留学生が大学・専門学校に進学する際、多くの教育機関でIELTSスコアの代わりとして利用できることから、近年注目が高まっています。IELTSのように一度きりの試験で評価されるのではなく、英語コースに通いながら総合的に英語能力を身につける仕組みになっているため、英語力に不安がある留学生でも着実にLevel アップできるのが特徴です。
NZCELはLevel 1〜5まで段階的に設定されており、Level 5を修了すればIELTS6.5相当の英語力を証明できます。さらに、NZQA（ニュージーランド資格庁）が定めた国家資格のため、評価の信頼性が高く、多くの大学で正式な入学要件として認められています。
NZCELのLevel
NZCELには6レベルあり、数字が上がるほど上級レベルとみなされます。入学条件は学校によって異なりますが、Level 4以上は学校入学時にテストが免除されるケースも少なくありません。
Level 4（IELTS 6.0相当）
Level 4では、複雑な文章や非日常的なテーマにも対応できる読解力・思考力が求められます。日常から学術的なトピックまで幅広い内容を理解できるようになり、文書の重要ポイントを抽出し、要点をまとめるスキルも向上します。
また、多くの情報源から内容を分析し、自発的で流暢な発話が可能になります。文章作成では、目的に沿った明確で読みやすい文を組み立てられるLevel に達します。
Level 5（IELTS 6.5相当）
Level 5は、NZCELの最上位にあたり、IELTS6.5相当の英語力が求められます。具体的・抽象的な内容を問わず複雑な会話の中から要点を理解し、幅広いテーマについて論理的に意見を述べることができます。
公的・私的な場面どちらにも対応できる高度なコミュニケーション能力が備わり、複雑な文書を読み解く力も身につきます。さらに、多様な情報源から論点を整理し、目的に応じた詳細かつ論理的な文章を書く力が養われます。
NZCELとIELTSの違い
NZCELとIELTSはどちらも英語力を証明するための資格ですが、その目的や使われ方には大きな違いがあります。どちらが自分に合っているかを知ることで、留学や進学の計画をよりスムーズに立てられるようになります。
試験形式
IELTSは試験日当日のパフォーマンスによってスコアが決まる一発勝負の形式です。一方、NZCELは授業への参加、課題提出、テストなど複数の評価を通じて英語力を判断します。そのため、テストが苦手な方でも実力を反映しやすい仕組みになっています。
評価方法
IELTSは試験の点数で英語力を証明するのに対し、NZCELはLevel ごとの修了証で証明します。
内容
IELTSの試験内容は、主に筆記・リスニング・スピーキングで構成されています。一方で、NZCELはニュージーランドの学校や専門学校で、問題なく学校生活が送れるアカデミックな英語力の習得を目的としています。そのため、英語での論文の書き方やプレゼンテーションの仕方、グループ課題の取り組み方など、実際に学生生活のなかで求められるスキルを学べます。
有効期限
IELTSは2年間の有効期限がありますが、NZCELは資格としての有効期限がありません。長期的に留学を計画している場合、NZCELのほうが利便性が高いといえるでしょう。
英語力の育成
IELTSは試験対策を中心に英語力を養うのに対し、NZCELは実際に大学で求められるスキルを習得できます。授業を通じて実際に英語を運用しながら力を伸ばしていくため、実践力が定着しやすいのが大きな特徴です。
NZCELのメリット
NZCELは、ニュージーランドの教育機関が公式に認める英語資格であり、IELTSとは異なるアプローチで英語力を証明できるのが大きな魅力です。ここでは、留学を検討する方にとってとくに重要な4つのメリットを紹介します。
IELTS免除で大学・専門学校へ進学できる
NZCELの最大のメリットは、Level ごとの修了でIELTSスコアに代わる英語力証明として認められる点です。多くの大学や専門学校では、入学条件としてIELTS 5.5〜6.5が求められますが、NZCEL Level 3〜5を修了することで、その要求を満たすことができます。試験形式に苦手意識がある方にとっては、日常的な授業を通じて英語力を証明できるメリットは非常に大きく、進学へのハードルがぐっと下がります。
留学の計画が立てやすい
NZCELは、14～16週間の英語学習パッケージコースとなっており、Levelごとに明確な基準が定められています。コースを受けて修了テストに合格すると、それぞれIELTS5.5～6.5相当の英語力があることを証明できます。
また、IELTSのような受験日程に縛られず、コース修了のタイミングで英語力を証明できるため、計画的に留学の予定を立てられるのが大きなメリットです。
アカデミックな英語力が身につく
NZCELは大学進学を前提に設計されているため、アカデミックライティング、リーディング、プレゼンテーション、ノートテイキングなど、実際の授業で必要となるスキルを実践的に習得できます。IELTSが「英語力を短時間で測る試験」であるのに対し、NZCELは「授業を通して英語力を育てるプログラム」である点が大きな違いです。大学進学後の学習に直結する力を身につけたい方にとって、NZCELは非常に相性のよい資格といえます。
大学で割引キャンペーンが受けられる
NZCELには、語学力を身につけながら留学費用を抑えられるというメリットもあります。とくにビジネス系の学位取得を目指す方にとって、魅力的な割引キャンペーンを実施している教育機関が多くあります。たとえば、Auckland Institute of Studies（AIS）や ICL Graduate Business Schoolなどの人気校では、ビジネス系のBachelor、Postgraduate Diploma、MBAへ進学する学生を対象に、NZCEL受講者向けの割引制度を設けています。
具体例としてAISでは、NZCEL Level 5 をAISで受講し、そのままAISのMBAへ進学した場合、NZCEL受講料分をMBAの学費から減額するキャンペーンを実施しています。実質的にNZCELの受講料が無料になるため、語学準備から大学院進学までを大幅にコストダウンしながら進められます。
このように、同じ教育機関内でNZCELを修了して進学することで、学費面の優遇が受けられるケースは珍しくありません。割引内容や対象コースは学校によって異なり、キャンペーンは予告なく変更・終了することもあるため、最新の情報は事前に確認することをおすすめします。
まとめ
NZCELは、ニュージーランドの大学・専門学校が幅広く入学条件として採用している実践型の英語資格です。レベル制で段階的に学べるため、自分の英語力に合わせて確実にステップアップでき、コース修了そのものが英語条件として認められる点が大きな魅力です。IELTSに比べて一発勝負ではなく、授業や課題の総合評価で英語力を測るため、実際に使えるアカデミック英語を身につけやすいのも特徴です。また、一部大学ではNZCEL受講者向けの割引制度が用意されており、費用面でもメリットがあります。ニュージーランドで進学を目指す方にとって、NZCELは非常に現実的で取り組みやすい進学ルートといえます。
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引用元：https://www.ginapartners.com/
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