
高校生の間に留学して英語力を高めたいという場合、ニュージーランドは留学先として人気の高い国のひとつです。実際に興味がある人も多いのはないでしょうか。そこでこの記事では、ニュージーランドという国について、基本情報、留学先としておすすめできる理由、英語教育とカリキュラムという3つの面からくわしく紹介していきます。
ニュージーランドってどんな国?
まずは、ニュージーランドがどのような国なのかを基本情報、自然環境、気候の3点から幅広く見ていきましょう。
基本情報
はじめに、国の位置や面積、人口、公用語などの基本情報を紹介します。ニュージーランドは南半球の島国であり、オーストラリアの南東に位置しています。
日本との時差は4時間で首都ウェリントンは東京よりも4時間進んでいます。また、日本からの片道フライト時間は、ルートにもよりますが、15時間半~20時間半程度とされています。
面積は約27万㎢で日本の約3/4です。ただ、2023年の人口は約500万人なので、日本よりもかなり少ないのが特徴です。
また、ニュージーランドといえば羊をイメージする人も多いと思いますが、人口約500万人に対して羊は2,700万頭以上いるといわれています。まさに「羊大国」といわれる所以(ゆえん)でしょう。
南北に細長い国土は北島と南島に分かれており、人口の3/4が北島に住んでいます。中でも約160万人が暮らすオークランドはニュージーランド最大の都市であり、日本からの直行便も就航していて便利です。
なお、公用語は、英語、マオリ語、ニュージーランド手話の3つです。しかし、人口の約98%が英語を話すとされており、街中の看板や標識もほとんどが英語で記載されています。
社会全体の雰囲気としては、移民の多い国であるため海外の文化に対しての理解が深く、親日家も多いという特徴があります。
自然環境
次に、北島と南島の自然環境について紹介します。最大の都市であるオークランドがある北島には、ニュージーランドで人口の多い上位10都市のうち8都市が集まっています。
そのため、都市と自然がうまく調和しているのが特徴で、有名な遺跡やマオリ文化を感じられる施設などの観光地が見どころです。一方、南島の魅力は、9つの国立公園を保有しているなど、ダイナミックかつ美しい自然環境が残っていることです。
気候
日本と同様に四季があるのが大きな特徴です。
しかし、日本と違って夏場は湿度が低いのであまり蒸し暑くなく、冬も日本よりは温暖な傾向があります。留学先としては、過ごしやすい気候だといえるでしょう。
ニュージーランドがおすすめな理由
ここからは、高校生の留学先としてニュージーランドがおすすめである理由について、費用、教育面、治安の3点から解説します。
費用
まず、費用面からみていきましょう。ニュージーランドの高校の授業料は、カナダやオーストラリアなど、ほかの英語圏の国の授業料よりも安いというのが大きな特徴です。
また、2020年の世界生計費調査によると、ニュージーランドの生計費は英語圏の国の中で安いという特徴もあります。そのため、数多くある英語圏の留学先の中でも、比較的リーズナブルな費用で留学できる国だといえるでしょう。
教育面
次に、教育面からみていきましょう。OECDが行った2022年の国際学習到達調査(PISA)によると、ニュージーランドは、読解力が世界10位(日本は3位)、科学的リテラシーが11位(日本は2位)、数学的リテラシーが23位(日本は5位)という成績を残しています。
これは、ほかの先進国の教育水準と比べても引けをとらない教育レベルだといえます。
治安
最後に、治安面からみていきましょう。毎年、経済平和研究所(IEP)が発表する世界平和度指数によると、2024年、ニュージーランドは4位にランクインしています(日本は14位)。
なお、世界平和度指数とは、犯罪、暴力、人権、政治の安定、ほかの国との摩擦の有無などを総合して判定されます。つまり、ニュージーランドは治安がよく、英語圏の中では、もっとも安心して暮らせる留学先だともいえます。
ニュージーランドの英語学習・カリキュラムについて
最後に、ニュージーランドの英語学習とカリキュラムについて紹介します。
英語学習
留学生の多くは自身の英語力に不安を抱えていると思います。しかし、ニュージーランドの高校では、留学生を対象にしたESOLという授業が実施されており、一般科目とあわせて選択できるので安心です。
また、いきなり高校に進学するのが不安な場合には、語学学校で英語力を身につけてから入学することも可能です。
カリキュラム
ニュージーランドの学校は、1月末~4月中旬までのターム1、5~7月中旬までのターム2、7月末~9月末までのターム3、10月中旬~12月中旬までのターム4の4学期制です。そして、入学時期や編入学年(Year)、教育レベルについては、かなり柔軟に選択できるのが大きな特徴です。
たとえば、生年月日でいうと日本の高校1年生の多くはYear11に該当しますが、1学年落として留学編入することなども可能です。
まとめ
高校生の留学先を探す際に、候補のひとつとして人気が高いニュージーランド。この記事では、ニュージーランドについて、基本情報、留学先としておすすめできる理由、英語教育とカリキュラムという3つの面からくわしく紹介しました。英語圏の中では安い費用で滞在できる、教育水準が高い、治安がよいというのは大きな魅力だといえるでしょう。また、英語学習をフォローするシステムやカリキュラムを選択することも可能です。身近に豊かな自然や文化があり、一年をとおして過ごしやすい気候であることもうれしいポイントではないでしょうか。ぜひ、参考にしてみてください。